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ボヘミアン・ラプソディとQUEENの思い出

 映画『ボヘミアン・ラプソディ』を見てきた。
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 外連味のない感動ストーリーで、もちろん全盛期のQUEENナンバーが目一杯フィーチャされているので、楽しく見ることができた。個人的にはブライアン・メイが似すぎているのが非常に気に入ってしまった。できれば映画館でもう一度見たい映画だ。
 
 それはさておき、僕自身がQUEENを集中して聞き始めたのはだいぶ遅かった。一番最初に「これは!」と思って買ったアルバムが『QUEEN II』で、初期のアルバムではあるけれども完全に後追いで、その頃にはすでに『THE MIRACLE』がリリースされていた。もうそろそろQUEENサウンドがダンサブルになっていってしまうという時代で、当然その当時のQUEENには興味はなかったのである。にもかかわらず、ある日ラジオで流れた"Ogre Battle"の素晴らしいドラマティック展開に魅了され、翌日にはCDを購入していたというのがこのバンドとの出会いであったのだ。
 
 もう、今さらQUEEN IIの魅力について改めて語る必要はないかもしれないが、その後QUEENというバンドの全貌を俯瞰したときに、このアルバムは彼らのキャリアの中では特異点のようにプログレッシブロック的アプローチをしており、ドラマティックなメロディとファンタジックな歌詞、そしてヘヴィなサウンドが渾然一体となりロック界に眩いばかりの足跡を残した名盤である。有り体に言ってしまえば、QUEENのアルバムの中で唯一、僕が普段聞いている音楽に近いサウンドだったということだ。そんなわけで、当時は『QUEEN II』と、鋭いブライアン・メイのギターから始まる"Death On Two Legs"が収録された『A NIGHT AT THE OPERA』ばかりが僕にとってのQUEENの代表的アルバムだった。
 
 映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、そんなジャンルの枠にとらわれないQUEENのビッグぶりにも触れられていて、彼らの音楽がどのように変化して、多くの人から支持を受けてきたかがわかるつくりになっていて、非常に狭い範囲でQUEENサウンドを聞いている僕などにも理解できるストーリーだったことに好感が持てる。
 
 わずか20年あまりの間に、多様なサウンドの枝葉を伸ばし、誰もが認めるビッグバンドになったQUEEN。僕もそんなQUEENファンの片隅に加えさせてもらいつつ、今日も相変わらず"Ogre Battle"を聞くのである。
Flash Gordon OST - Football Fight - YouTube
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