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崩れる脳を抱きしめて / 知念 実希人

今年6冊目

崩れる脳を抱きしめて

崩れる脳を抱きしめて

 
緩やかに、あたたかく進んでいくストーリー。しかしその裏に常に潜む、病魔という緊張感。悲劇的な展開を心配しつつ読む気持ちは、劇中の登場人物が抱える不安感と似ているのではないだろうか。それでありながら、その不安を越えてたどり着くラストシーンの清々しさ。それを味わうために読みたい物語だ。