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DISTURBING THE PEACE / ALCATRAZZ / 1985 USA

ディスタービング・ザ・ピース

ディスタービング・ザ・ピース

イングヴェイ・マルムスティーンが脱退したALCATRAZZになぜかスティーブ・ヴァイが迎えられて作られたアルバム。当然ながらギターがテクニカルという極めて表面的な類似点以外は全くの別バンド。スティーブ・ヴァイの書く曲は明るいアメリカンなメロディを持つ爽やか路線。イングヴェイの陰のあるサウンドとは似ても似つかない楽曲のオンパレードになってしまった。まあ、スティーブ・ヴァイのギターにグラハム・ボネットのヴォーカルだから決してクォリティが低いということはなく、上質のハードロックに仕上がっているとは言える。しかしこのバンドならではの売りは感じられず、むしろイングヴェイがいることで自然と醸し出されていた個性的なクラシカルサウンドだけが売りだったALCATRAZZは事実上『抜け殻バンド』として受け止められることになってしまったのである。

Graham Bonnet(vo)
Steve Vai(g)
Gary Shea(b)
Jan Uvena(dr)
Jimmy Waldo(key)